ランサムウェアなどの高度なサイバー攻撃の激化やクラウド化の浸透に加え、日本政府が推進する「能動的サイバー防御(アクティブ・サイバー・ディフェンス)」の法整備・導入の流れを受け、サイバーセキュリティは継続的な国策・構造成長テーマとなっています。
1. サイバーセキュリティの主要セクター
- ナショナルセキュリティ・防衛(官需・国策):防衛省・警察庁・政府機関向けの純国産セキュリティ技術。
- クラウド・EDR/WAF(プロダクト・SaaS):Webサイト保護、端末(エンドポイント)監視、ゼロトラスト推進。
- SOC(監視・運用)・脆弱性診断(サービス):24時間365日のサイバー攻撃監視やシステム診断などの人身運用サポート。
- SIer・総合IT大手(インフラ統合):セキュリティ基盤を組み込んだ基幹システム構築。
2. 代表的な関連銘柄(日本株)
① 純国産・セキュリティ専業(テーマの本命・高ボラティリティ)
政府機関の調達要件を満たす国産技術や、クラウド向けセキュリティで高いシェアを持つ専業企業群です。
| コード | 銘柄名 | 主な事業展開・注目理由 |
| 3692 | FFRIセキュリティ | 次世代エンドポイント防御「FFRI yarai」を展開。官公庁・防衛省向け「ナショナルセキュリティ」に強みがあり、能動的サイバー防御の最本命。 |
| 4704 | トレンドマイクロ | 「ウイルスバスター」で知られる国内トップシェアのセキュリティ専業大手。大企業・マルチクラウド向けインフラ保護へシフト中。 |
| 4493 | サイバーセキュリティクラウド | Webサイトを守るクラウド型WAF(WafCharm、攻撃遮断くん)を展開。ストック型の高い成長率(ARR拡大)が強み。 |
| 4258 | 網屋 | アクセスログ管理の「ALog」やクラウド型ネットワーク「Verona」を手掛ける。高収益なサブスクモデル化で業績急成長中。 |
| 2326 | デジタルアーツ | Web・メールフィルタリング「i-FILTER」で国内首位。GIGAスクールや官公庁基盤に強固な堅守力を持つ。 |
② 認証・ゼロトラスト・ネットワーク security
アクセス制御や「誰も信用しない」ゼロトラスト概念の広がりで需要が増加している分野です。
| コード | 銘柄名 | 主な事業展開・注目理由 |
| 4475 | HENNGE | クラウドセキュリティサービス「HENNGE One」を展開。ID管理・シングルサインオン分野で国内大手。 |
| 3040 | ソリトンシステムズ | 独立系のIT・セキュリティ企業。認証ソリューションやリモートアクセス、サイバー防衛技術に強み。 |
| 4498 | サイバートラスト | Linux等のオープンソースOS保護と、電子認証・端末ID認証(証明書)の発行サービス。 |
③ 総合IT・SIer・セキュリティ監視(インフラ統合型)
製品単体ではなく、システム全体のセキュリティ設計・SOC(監視)を請け負う大手IT企業群です。
- ラック(3857):セキュリティ監視センター(JSOC)を運営する老舗。サイバー緊急対応チームなどを擁する運用支援の代表格。
- 野村総合研究所(4307):子会社のNRIセキュアテクノロジーズを通じ、金融・官公庁向け高度セキュリティソリューションを提供。
- SRAホールディングス(3817) ほか:金融・行政向けSIにセキュリティを組み込んで展開。
3. 今後の注目ポイント
- 「能動的サイバー防御」の法制化:通信ログの監視や未然防ぐ攻撃遮断など、国のサイバー安全保障強化にともなう防衛予算・IT予算の拡大が、FFRIセキュリティ(3692)やラック(3857)などの直接的な追い風となります。
- AIを活用したサイバー攻防:AI技術を用いた未知のマルウェア作成に対抗するため、AI搭載の検知(EDR/XDR)ソフトや自動防御システムの需要が高まっています。
- 収益モデル(サブスク化)と株価評価:従来の売り切り型からクラウド型のサブスクリプション(ストック収益)への移行が進んでおり、利益率が跳ね上がるフェーズに入った銘柄(網屋など)への再評価が進んでいます。
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