YMTC(Yangtze Memory Technologies Corp / 長江存儲)は、2016年に設立された中国最大のNAND型フラッシュメモリ専業メーカー(国有半導体IDM)です。
メモリセルと周辺回路を別々のウェハで製造して接合する独自技術「Xtacking(エックスタッキング)」を強みとし、先端の積層NAND分野でサムスン電子やSKハイニックス、キオクシアなどの米日韓勢を急速に追撃しています。米国のエンティティ・リスト(禁輸対象指定)に含まれていますが、中国国内での内製化推進(Sovereign AI・国産化シフト)の旗振り役として急成長を続けています。
YMTCに関連する主な銘柄(日本株・グローバル)
YMTC自体の急成長やサプライチェーンの内製化・設備投資の動向によって影響を受ける主な銘柄は以下の通りです。
1. 日本の半導体製造装置メーカー(サプライチェーン関連)
米国の対中輸出規制強化により制限はあるものの、NANDの超多層化プロセスにおいて日本企業の高度なプロセス装置・部材は不可欠とされています。
- 東京エレクトロン(8035)
- エッチング装置および洗浄装置大手。NANDの3D積層化(高アスペクト比エッチング)においてグローバルで高いシェアを誇り、中国市場での設備需要の影響を大きく受けます。
- スクリーンホールディングス(7735)
- 半導体用洗浄装置の世界トップメーカー。多層NANDの製造プロセスにおいて枚葉式・バッチ式洗浄装置の需要が存在します。
- ディスコ(6146)
- 切断(ダイシング)・研削(グラインディング)装置大手。「Xtacking」のようなウェハ接合・薄化プロセスにおいて、同社の精密研削・接合関連技術は重要視されます。
- レーザーテック(6920)
- マスク欠陥検査装置大手。先端プロセスの立ち上げや歩留まり向上において不可欠な存在です。
- アルバック(6728)
- 真空技術を強みとする薄膜形成装置メーカー。メモリー(NAND/DRAM)向けのスパッタリング装置などを展開しています。
2. メモリー市場での競合メーカー(市況相関・競合関連)
YMTCの増産や価格戦略(低価格攻勢)は、グローバルなNANDフラッシュの需給バランスおよび市況価格に直接影響を与えます。
- キオクシアホールディングス(日本) / ウエスタンデジタル(WDC)(米国)
- NANDフラッシュメモリの世界的アライアンス。YMTCの台頭は中長期的なシェア争いおよび価格競争の圧力となります。
- サムスン電子(005930.KS) / SKハイニックス(000660.KS)(韓国)
- 世界のNANDおよびDRAM市場を牽引する2大巨頭。中国市場での需要シフトやYMTCの技術追随を警戒する競合関係にあります。
3. 中国本土の半導体装置メーカー(国産代替・競合関連)
米国規制の強まりを受け、YMTCが優先的に採用を進めている中国国内の装置大手です。
- Naura Technology(北方華創 / 002371.SZ)
- 中国最大の半導体製造装置メーカー(エッチング、成膜など)。YMTCの設備国産化プロジェクトにおける中核サプライヤーです。
- AMEC(中微半導体 / 688012.SS)
- プラズマエッチング装置に強みを持つ中国大手。YMTC向けの装置納入実績を伸ばしています。
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