ノエトラ

「ノエトラ」は、日本のAI産業において非常に大きな注目を集めている国家プロジェクト級のAI開発新会社「Noetra(ノエトラ)」のことですね。

もともとは「日本AI基盤モデル開発」という名前でしたが、2026年6月に「Noetra(ノエトラ)」へ社名が変更され、本格的な始動が発表されたばかりの企業です。

最大の特徴は、流行りのソフトウェアや対話型AI(ChatGPTなど)を追いかけるのではなく、「フィジカルAI(物理空間やハードウェアを動かすAI)」の国産基盤モデル構築をターゲットにしている点です。

1. 誰が関わっているのか?(オールジャパン体制)

一過性のベンチャーではなく、日本の名だたる大企業と政府がガッチリ組んだ巨大連合です。

  • 出資・主導企業:ソフトバンク、ホンダ、NEC、ソニーグループなどが中心。最終的には製造業や非製造業を含め、44社連合の体制へ広がるとされています。
  • 共同研究:国の研究機関である「産総研(産業技術総合研究所)」とタッグを組んでいます。
  • 国の巨額支援:経済産業省(NEDO)の公募事業に採択され、初年度(2026年度)だけで3,873億円、5年間で総額1兆円規模という、破格の国家予算が投じられます。

2. 何を目指しているのか?

ノエトラの目標は、海外製のAI(米国や中国)に依存しない、日本独自の強み活かした強力なAIの土台を作ることです。

  • 「フィジカルAI」と「世界基盤モデル」文字のやり取りだけでなく、現実世界のルール(物の位置、重さ、動き、感覚など)を理解できるAIを目指しています。これにより、工場の自律制御、自動運転、高度な産業用ロボット、災害対応現場などでの活用を想定しています。
  • マルチモーダル&1兆パラメータ言語データだけでなく、画像、映像、音声、センサー情報などを同時に処理できる「マルチモーダル」なAIを開発します。開発目標は国内最大級の「1兆パラメータ」規模です。
  • 現場データの安全な活用日本の製造業やプラントが持つ「秘匿性の高い現場データ」を海外ベンダーに渡すことなく、国内で安全に学習させて国際競争力を磨くための受け皿となります。

政府のロードマップとの連動

経済産業省はこれに合わせて「AIロボティクス戦略」を改訂し、2040年までに1000万台規模のAIロボットを国内導入するという目標を掲げました。ノエトラが開発するAIモデルは、まさにこの膨大なロボットたちの「頭脳」となることを期待されています。

開発された学習済みモデルは、今後5年間の事業期間(2030年度まで)を通じて、国内企業が使える形で順次公開・開放されていく予定です。まさに「重厚長大」な物理アセットを持つ日本の産業界を守り、さらに強くするための最重要プロジェクトと言えます。

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