「戦略17分野」

政府の日本成長戦略会議(高市政権)が掲げる「戦略17分野」は、2040年度までに官民で総額370兆円超を投じる大型の国策プロジェクトです。

17分野それぞれの概要と、株式市場で特に意識されている代表的な関連銘柄(主にプライム市場の中核株)を一覧にまとめました。

「戦略17分野」の概要と関連銘柄一覧

分野概要・注目テーマ代表的な関連銘柄(一例)
① AI・半導体供給網強化、フィジカルAI(AIロボット)東京エレクトロン、アドバンテスト、ファナック
② 量子量子コンピューティング、量子通信NEC(日本電気)、富士通
③ 航空・宇宙ロケット、次世代航空機、スペースデブリ川崎重工業、三菱重工業、IHI
④ 海洋海洋ドローン(無人機)、海洋状況把握古野電気、三井E&S、三菱重工業
⑤ デジタル・サイバーセキュリティ社会インフラのDX、サイバー攻撃防御トレンドマイクロ、ラック、トレンド、大興電子
⑥ コンテンツゲーム、アニメ、IP(知的財産)の海外展開ソニーG、任天堂、バンダイナムコHD
⑦ フードテック代替タンパク、スマート農業、物流効率化味の素、日清食品HD、明治HD
⑧ 資源・エネルギー安全保障・GX脱炭素、電力網、ペロブスカイト太陽電池INPEX、サニックス、積水化学工業
⑨ 原子力次世代革新炉、SMR(小型モジュール炉)三菱重工業、日立製作所、東芝
⑩ フューションエネルギー核融合発電の実用化(研究・実証段階)日立製作所、三菱電機、助川電気工業
⑪ 防災・国土強靱化老朽化インフラ補修、事前防災、津波対策ショーボンドHD、不動テトラ、大成建設
⑫ 創薬・先端医療医薬品の国内製造、mRNA、バイオ製造第一三共、中外製薬、武田薬品工業
⑬ バイオものづくり微生物等を用いた化学品・素材の代替製造カネカ、スパイバー(未上場)、東レ
⑭ マテリアル重要鉱物(レアアース)、部素材の供給網強化住友金属鉱山、信越化学工業、SUMCO
⑮ 造船海上輸送能力の維持、次世代クリーン船名村造船所、内海造船、ジャパンマリンユナイテッド
⑯ 港湾ロジスティクス港湾DX(サイバーポート)、自動荷役機械上組、三菱倉庫、三井E&S
⑰ 防衛産業装備品の国内安定供給、防衛基盤の強靭化三菱重工業、川崎重工業、IHI

市場での特に注目すべき「二大潮流」

17分野は広範ですが、株式市場で特に資金が向かいやすい(カタリストが豊富である)のは以下の2大テーマに集約されます。

  • 「フィジカルAI」と「重厚長大インフラ」(HALO銘柄)純粋なソフトウエア(SaaS等)よりも、AIを実装する現実世界のハードウエア(ロボットや半導体装置)や、容易に代替されない強固な物理アセット(重工業、造船、港湾)を持つ企業が国策の直撃を受けやすい傾向にあります。
    • 代表例: ファナック(6954)ハーモニック・ドライブ(6324)
  • 「防衛」と「次世代エネルギー」の融合防衛、宇宙、原子力、核融合の4つは、いずれも三菱重工業(7011)IHI(7013)といった国内トップの重工系企業にテーマが重複して跨っています。国策予算の配分において、これらの「本命株」への恩恵は中長期で最も盤石と見なされやすいです。

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