JMU(ジャパンマリンユナイテッド)

会社概要と歴史
JMUは2013年1月に、ユニバーサル造船株式会社(旧NKK、日立造船系の造船部門)と株式会社IHIマリンユナイテッド(旧IHI系の造船部門)が経営統合して誕生しました。それぞれの前身企業を含めると、170年以上の歴史を持つ老舗企業であり、日本の造船業界を牽引する存在の一つです。

本社は神奈川県横浜市にあり、鶴見、磯子、有明(熊本)、呉(広島)、津(三重)、舞鶴(京都)、因島(広島)など、全国各地に事業所や工場を展開しています。特に呉事業所は旧・日本海軍の呉海軍工廠、舞鶴事業所は舞鶴海軍工廠を継承しており、日本の造船史における重要な拠点となっています。

主な事業内容
JMUは、幅広い種類の船舶や海洋構造物の設計、製造、販売、および関連サービスを提供しています。主な事業は以下の4つです。

商船事業 (Merchant Ship)

コンテナ船、原油タンカー、ばら積み船、自動車運搬船、カーフェリーなど、世界トップクラスの技術を誇る商船の建造・修理を行っています。

艦船事業 (Naval Ship & Marine)

護衛艦、掃海艦、砕氷艦、巡視船、南極観測船など、日本の安全保障を支える艦船の設計・建造・修理を手がけています。特に砕氷・掃海の分野では国内で高いシェアを誇ります。

海洋・エンジニアリング事業 (Offshore & Engineering)

造船で培った技術力を活かし、洋上風力発電設備、石油備蓄基地、昇降型作業台船などの大型海洋構造物の提供や、それに付随するエンジニアリング事業を展開しています。

ライフサイクル事業 (Ship Lifecycle)

建造した船舶が一生涯にわたって安全かつ経済的に運用できるよう、修理、改造、機器のメンテナンス支援など、トータルなサポートを提供しています。

強みと技術
JMUの大きな強みは、その高い技術力と多岐にわたる建造実績です。

総合的な技術力: 商船、艦船、海洋構造物という異なる分野で培われた技術を結集し、顧客の多様なニーズに応えています。

企画提案力と営業ネットワーク: 長い歴史の中で築き上げた顧客との関係性や、市場のニーズを捉える力も強みとしています。

独自の省エネ技術: 環境負荷低減に貢献する様々な省エネ装置(SSD®、CRP、ALVーFin®など)を開発・保有し、次世代船の開発にも積極的に取り組んでいます。

修理事業の拠点網: 国内に多数の修理拠点を持ち、迅速な対応力も評価されています。近年は米軍艦船の修理も手がけるなど、その技術力は国内外で認められています。

最新の動き:今治造船による子会社化
直近の大きなニュースとして、日本の造船最大手である今治造船が、ジャパンマリンユナイテッドの出資比率を60%に引き上げ、子会社化することを発表しました(2025年6月26日発表)。

これまでJMUはJFEホールディングス、IHI、今治造船の共同出資でしたが、この変更により、今治造船が主導する体制となります。これは、中韓メーカーの台頭が進む世界の造船業界において、日本の造船業界が競争力を維持・強化するための再編の一環と考えられています。今治造船グループの一員となることで、より迅速な経営判断と効率的な事業運営を目指していくとされています。

国立造船所

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