石炭を気体や液体に変えて利用する「石炭液化(CtL: Coal to Liquids)」や「石炭ガス化(CtG: Coal to Gas / IGCC)」は、エネルギー自給率の向上や、化学原料としての活用、そして最新の「カーボンリサイクル(CO2回収・利用)」の文脈で、2026年現在も重要な技術領域となっています。
特に「石炭ガス化」は、水素製造やアンモニア製造の基盤技術として再評価されています。
1. 石炭ガス化(IGCC・水素製造)関連
石炭をガス化し、高効率な発電や化学製品の原料、さらにはクリーンな水素を取り出す技術に強みを持つ企業です。
- 三菱重工業 (7011):世界最高水準の「石炭ガス化複合発電(IGCC)」技術を保有。福島県の勿来や広野での実証を経て、商用化をリードしています。また、ガス化炉を用いた「水素製造」でも中核を担います。
- 電源開発 [J-POWER] (9513):大崎クールジェンプロジェクトなどを通じ、石炭ガス化から発生するCO2を分離・回収する「大崎方式」を推進。2026年現在は、回収したCO2を燃料や化学品に変えるカーボンリサイクル拠点としての側面が強まっています。
- JFEホールディングス (5411):製鉄プロセスで培ったガス化技術を応用。石炭だけでなく廃棄物(プラスチック等)をガス化して化学原料にするなど、循環型社会への転換を図っています。
2. 石炭液化・化学原料化関連
石炭を液体燃料や、プラスチック等の原料となる合成ガスに変える技術に関連する銘柄です。
- 宇部興産 [UBE] (4208):石炭ガス化によるアンモニア製造において国内トップクラスの実績。石炭からプラスチック原料(ジメチルカーボネート等)を合成する技術など、川下製品への展開に強み。
- 出光興産 (5019):石炭の高度利用技術の研究に長年取り組んでおり、豪州などの自社権益を活用した液化技術や、褐炭(質の低い石炭)の有効利用プロジェクトに参画しています。
- 千代田化工建設 (6366):プラントエンジニアリング大手。石炭ガス化設備や、そこから得られたガスを液体燃料(CtL)やメタノールに変換するプラントの設計・建設実績が豊富です。
3. カーボンリサイクル・周辺技術
石炭利用時に不可欠となる、CO2回収(CCS/CCUS)や触媒技術に関連する銘柄です。
| 銘柄名 | コード | 石炭・ガス化との関連 |
| 日揮ホールディングス | 1963 | 石炭ガス化を含むエネルギー変換プラントの建設、CO2回収設備の構築に強み。 |
| 日本触媒 | 4114 | ガス化プロセスや、その後の合成プロセスに欠かせない高度な触媒技術を提供。 |
| INPEX | 1605 | 石炭ガス化等で発生したCO2を地中に埋める「CCS(炭素回収・貯留)」の実証・運用を主導。 |
🔍 2026年の注目ポイント:石炭は「水素の原料」へ
2026年現在、石炭は単なる燃料から**「低コストな水素供給源」**へと役割を変えつつあります。
- ブルー水素の製造:石炭をガス化して水素を取り出し、排出されたCO2を地中に埋める、あるいは製品に変えることで、実質的にクリーンなエネルギーとして活用する動きが加速しています。
- 褐炭の活用:これまで使い道が乏しかった安価な「褐炭(水分を多く含む石炭)」を、現地でガス化・液化して水素として日本へ運ぶサプライチェーン(日豪プロジェクト等)が本格化しています。
日経平均は5万円後、波乱の展開へ。
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