有機インターポーザー

有機インターポーザーとは、半導体のチップ(ダイ)とプリント基板(マザーボード)の間に挟む、中継用の微細な配線基板のことです。

これまでの半導体は、1つの大きなチップにすべての機能を詰め込むのが主流でした。しかし、高性能化の限界(微細化の壁)に直面した現代のAI半導体(NVIDIAのBlackwellなど)では、複数の小さなチップ(CPU、GPU、HBMと呼ばれる高帯域幅メモリーなど)を「横や縦に並べて1つの巨大な半導体に見せる」という「チップレット(2.5D/3Dパッケージ)」技術が主役になっています。

このとき、並べられたチップ同士をものすごい高密度かつ超高速で繋ぐ「道路」の役割を果たすのがインターポーザーです。

有機インターポーザーが今、注目される理由

元々は「シリコン(珪素)」を使ったシリコンインターポーザー(TSV技術など)が主流でしたが、以下の理由から有機(樹脂)素材へのシフトや融合が急速に進んでいます。

  • 大面積化への対応: AI半導体はどんどん巨大化しており、シリコン製だと割れやすく限界があります。有機(プラスチック系)なら、より大きな面積をカバーできます。
  • コスト削減: シリコンよりも製造工程を簡略化でき、コストを抑えられます。
  • 電気的特性: 高周波信号のロスを減らす素材(低誘電率材料)の開発が進み、シリコンに劣らない超高速通信が可能になってきています。

💡 有機インターポーザーの主な「本命・関連銘柄」

有機インターポーザーや、それを構成する次世代のパッケージ基板(FC-BGAなど)に絡む日本の技術は世界トップクラスであり、AI相場のど真ん中と言えます。

1. 基板・インターポーザー製造(本命)

  • イビデン(4062) / 新光電気工業(6967) 次世代パッケージ基板の世界2大巨頭。NVIDIAをはじめとするAI半導体向けで圧倒的な地位。有機インターポーザーと基板を一体化させるような超高多層・微細化技術で市場を牽引。

2. 材料・フィルム(圧倒的シェア)

  • 味の素(2802) ご自身の原稿にもあった通り、絶縁材料「ABF(味の素ビルドアップフィルム)」で世界シェアを独占。有機インターポーザーや先端パッケージ基板の製造には、このABFのような層間絶縁材が絶対に欠かせません。次世代の「有機インターポーザー向け薄膜材料」でも本命視されています。

3. 製造装置・プロセス

  • 東京エレクトロン(8035) 先端パッケージング(2.5D/3D)工程におけるボンディング(接合)装置やコーター/デベロッパー(塗布現像装置)などで高いシェア。有機材料の微細加工にも同社のエッチング技術などが使われます。
  • ディスコ(6146) チップや基板を極限まで薄く削る(グラインディング)、切り出す(ダイシング)技術で世界シェア7〜8割。有機インターポーザーの薄型化・大面積化が進むほど、同社の精密加工ツールの需要が増します。
  • ウシオ電機(6925) 有機インターポーザーや最先端FC-BGA基板の微細な回路を焼き付ける「パッケージ基板用投影露光装置」で世界シェアをほぼ独占。

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