オアシスは、1991年にマンチェスターで結成された伝説的なロックバンドです。特に1990年代のブリットポップムーブメントの中心的存在として、世界的に大きな成功を収めました。
主要メンバー
リアム・ギャラガー (Liam Gallagher):ボーカル
ノエル・ギャラガー (Noel Gallagher):ギター、ボーカル、作詞・作曲
この2人のギャラガー兄弟がバンドの中心であり、オアシスのほぼすべての楽曲はノエルによって書かれました。しかし、兄弟間の激しい確執がバンドの大きな特徴でもあり、最終的にはその確執が原因で2009年に解散に至りました。
主なアルバム
『Definitely Maybe』(1994):デビューアルバム。力強くストレートなロックサウンドが特徴で、史上最速で売れたデビューアルバムの一つとなりました。
『(What’s the Story) Morning Glory?』(1995):オアシスの代表作であり、世界中で大ヒットしたセカンドアルバム。「Wonderwall」や「Don’t Look Back in Anger」といったバンドを象徴する名曲を多数収録しています。
『Be Here Now』(1997):リリース前から大きな期待を集め、発売初週に驚異的なセールスを記録。その後のアルバムはメンバーチェンジを繰り返しながらも、コンスタントに発表されました。
代表曲
「Wonderwall」や「Don’t Look Back in Anger」をはじめ、「Live Forever」「Supersonic」「Champagne Supernova」など、数多くの名曲があります。彼らの楽曲は今もなお多くの人々に愛され、様々な場面で耳にすることができます。
解散
オアシスの解散は、主に中心メンバーであるノエル・ギャラガーとリアム・ギャラガーの兄弟間の絶え間ない確執が原因です。
解散の決定的な引き金となったのは、2009年8月にパリで開催された音楽フェスティバルでの、ライブ直前に起きた激しい兄弟喧嘩でした。
この喧嘩で、リアムがノエルの大切なギター(Gibson ES-335)を壊すという出来事があり、ノエルはこれ以上リアムと一緒に活動することはできないと判断。その日のうちにバンド脱退を発表し、事実上の解散となりました。
リアムがノエルのギターを壊したというのは真偽不明ですが、ギターが壊れたのは事実で、その後、破壊されたギターは修復され、2022年のオークションで約5100万の高値で落札されました。
再結成
2009年の解散後、再結成の噂は絶えませんでしたが、2024年に2025年夏のイギリスとアイルランドでの公演が発表され、再結成が実現しました。
オアシスの楽曲が使われたCMや映画は、日本でも非常に多くあります。特にCMソングとして使用されることが多いため、代表的な例をいくつかご紹介します。
Oasis – Wonderwall
ナノ・ユニバース のCMソングとして使われたことがあります。
映画『BECK』のエンディング・テーマとしても使われています。
Don’t Look Back In Angerh
auの「PERFECT SYNC.」篇のCMソングとして使用されました。
大和証券グループのCM
アサヒビール「アサヒオフ」のCM
TOYOTA Mark X ZiOのCM
SONY「VAIO」のCM
ファミリーマートの30周年記念企業広告CM
All Around The World
https://www.youtube.com/watch?v=bdT8ixdxPX4&list=RDbdT8ixdxPX4&start_radio=1
三井住友銀行の企業CMソングとして使われたことがあります。
このほかにも、数多くのCMやテレビ番組でオアシスの楽曲が使用されており、彼らの曲が日本の多くの人々に親しまれるきっかけとなりました。
経済効果の規模
オアシスの再結成ツアーによる総経済効果は、およそ4億ポンド(約800億円)に上るとの試算もあります。
コンサートが開催される都市、例えばマンチェスターやロンドンでは、ホテル、飲食、交通、小売などのサービス産業で大きな需要が生まれ、経済活動が活発になります。
インフレへの影響
再結成ツアーによる物価上昇は、主にチケット代の高騰や、コンサート会場周辺の宿泊費・飲食費の一時的な上昇という形で現れる可能性があります。実際、チケットの転売問題も報じられました。
しかし、これはあくまで特定の場所や期間に限定された現象であり、英国全体の消費者物価指数(CPI)に影響を与えるほどの規模ではありません。
英利下げに影響を及ぼすという専門家もいますが、テイラー・スウィフトの「The Eras Tour」での経済効果の規模は英国の金融大手バークレイズの試算によると、英国ツアーは国内経済に10億ポンド(約2,000億円)もの押し上げ効果をもたらす可能性があるとされました。
「ビートルズにコンサートをさせることで紛争解決となった」の逸話があるように、アーティストが政治・経済に及ぼす影響は大きい、というのが英国のお国柄のようです。