2026年現在、株式市場で新たに注目されている「HALO(ハロ)株」について解説します。
これは特定の企業名ではなく、生成AI(LLM)の急速な進化によって多くのソフトウェアやサービス業が脅かされる中、「AIには決して代替できない強みを持つ銘柄」を指す投資テーマの略称です。
HALO株とは?
米国の著名な投資家ジョシュ・ブラウン氏らが提唱した概念で、以下の頭文字をとったものです。
- H:Heavy Asset(重い資産 / 実物資産)
- A:And
- L:Low(低い)
- O:Obsolescence(陳腐化)
直訳すると「強固な実物資産を持ち、技術革新によって価値が失われにくい銘柄」を指します。 「ChatGPTはコンクリートを作れないし、配送トラックを運転することも、電線を引くこともできない」という考え方がベースにあります。
HALO株の主な特徴
AIが得意とする「データ処理」「コード作成」「画像生成」などのデジタル領域とは真逆の性質を持ちます。
- 物理的な制約がある: ソフトウェアのようにコピーできず、現実世界での物理的な作業や設備が必要。
- 参入障壁が高い: 巨大な工場、広大な土地、特許、複雑な物流網など、AIがゼロから作り出せない資産を持っている。
- エッセンシャル(不可欠): 景気が悪くても、AIが進化しても、人間が生きていく上で使い続ける必要がある。
注目される関連銘柄(例)
市場で「HALO銘柄」として名前が挙がることが多いセクターと代表例です。
1. 建築資材・インフラ(物理的基盤)
AIがどれだけ賢くなっても、家を建てたり道路を舗装したりするための材料は物理的に必要です。
- マーティン・マリエッタ・マテリアルズ(MLM): 砂利、砕石、コンクリートなどの建設資材大手。
- キャタピラー(CAT): 建設機械・鉱山機械の世界最大手。
2. 物理的なエネルギー・電力
AIを動かすデータセンターには膨大な「電力」と「冷却」が必要であり、その供給源はAIには作れません。
- ネクステラ・エナジー(NEE): 再生可能エネルギー最大手。
- イートン(ETN): 電磁・電力管理。データセンターの電気インフラに不可欠。
3. 物流・実店舗
「モノを運ぶ」「現場でサービスを提供する」分野です。
- ユニオン・パシフィック(UNP): 北米最大級の鉄道会社(線路という不動産・設備が最強の壁)。
- コストコ(COST): 圧倒的な物理店舗網と、実店舗での購買体験。
4. 特殊な製造・資源
- ニューモント(NEM): 金採掘。AIはデジタル通貨は作れても、金(ゴールド)は生成できません。
投資家がHALO株に注目する理由
これまで「成長の主役」だったSaaS(クラウド型ソフトウェア)企業は、AIによって「誰でも似たようなソフトを作れるようになる」というコモディティ化(陳腐化)の恐怖にさらされています。
一方、HALO株は「デジタル化が進めば進むほど、それを支える物理的な基盤(電気、資材、場所)の価値が上がる」という逆説的な強みを持っているため、2026年の防衛的かつ成長的な投資先として選ばれています。
HALO(Heavy Asset, Low Obsolescence:重い資産を持ち、陳腐化しにくい)の定義に当てはまる日本株は、主に「物理的なインフラ」「装置産業」「AIを動かすための土台」を握っている企業です。
日本の産業構造に合わせた主な関連銘柄をカテゴリー別に整理しました。
1. 建設・資材(AIが作れない「物質」)
AIは設計図は書けますが、実際に建物を建てたり、その材料を運んだりすることはできません。
- 大林組 (1802) / 鹿島 (1812): 巨大なインフラ工事や再開発の実績・重機・ノウハウを持つゼネコン大手。
- 太平洋セメント (5233): 建設に不可欠な素材の供給。AIがどれだけ進化してもコンクリートの代わりにはなりません。
2. 電力・エネルギー(AIの「ガソリン」)
生成AIの普及によりデータセンターの電力消費が爆発しており、その供給源を持つ企業は究極のHALO株とされます。
- 関西電力 (9503) / 東京電力HD (9501): 原子力発電を含む安定的な電力供給能力。
- INPEX (1605): 石油・天然ガスの開発。エネルギー源そのものを押さえている強み。
3. 鉄道・物流(物理的な「場所」と「移動」)
線路という広大な「土地」と「設備」はAIがコピーできない最強の資産(ヘビーアセット)です。
- JR東海 (9022) / JR東日本 (9020): 圧倒的な不動産価値と輸送インフラ。
- 三菱倉庫 (9301): 物理的な保管場所と物流網。
4. 製造装置・素材(AIを作るための「道具」)
AIを動かす半導体を作るには、極めて精密な物理装置が必要です。
- 東京エレクトロン (8035): 世界有数の半導体製造装置メーカー。
- 信越化学工業 (4063): 半導体ウエハで世界シェアトップ。代替不可能な化学技術の塊です。
日本における「HALO投資」のポイント
| 特徴 | 日本株での具体例 | 投資の視点 |
| 参入障壁 | JR、電力株 | 他社がゼロから同じ設備を作るのはほぼ不可能。 |
| 実物資産 | 三菱地所 (8802) | 都心の土地はAI時代でも価値が変わらない。 |
| 技術の壁 | キーエンス (6861) | 現場のセンサー(物理データ)はAIだけでは完結しない。 |
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