上海協力機構

上海協力機構(Shanghai Cooperation Organisation、略称:SCO)は、中国とロシアが主導する、ユーラシア地域における安全保障、経済、文化などの多分野にわたる協力組織です。

設立と目的
SCOは、冷戦終結後、中国と旧ソ連諸国との国境問題解決を目的として始まった「上海ファイブ」を前身とし、2001年にウズベキスタンが加わり正式に設立されました。当初は、テロリズム、分離主義、過激主義といった「三つの悪」への共同対処が主要な目的でした。

しかし、近年では、経済・貿易協力、防衛分野での連携も推進されており、加盟国間の関係強化と、米国中心の国際秩序に対抗する「もう一つの極」としての役割を強めています。

加盟国
2025年9月現在、SCOの加盟国は以下の10カ国です。

中国

ロシア

カザフスタン

キルギス

タジキスタン

ウズベキスタン

インド

パキスタン

イラン

ベラルーシ

インドとパキスタンは2017年に、イランは2023年に、ベラルーシは2024年に正式加盟しました。これにより、SCOは世界人口の約40%を占める巨大な枠組みとなっています。

主な役割
SCOの主な役割は以下の通りです。

安全保障: テロ対策、麻薬密輸、不法移民対策など、国境を越える犯罪への共同対処。合同軍事演習も実施されています。

経済協力: 加盟国間の貿易や投資を促進し、経済統合を進めています。中国が提唱する「一帯一路」構想との連携も重要なテーマです。

政治・外交: 加盟国間の信頼醸成と友好関係の強化を図るとともに、国際問題に対する協調的な立場を表明することがあります。米国や西側諸国への対抗を念頭に置いた動きも指摘されています。

このように、SCOは安全保障だけでなく、経済や政治の分野でも影響力を拡大しており、ユーラシアにおける地政学的なパワーバランスを考える上で重要な存在となっています。

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