バッテリーメタル

「バッテリーメタル」とは、電気自動車(EV)や蓄電池の製造に欠かせない金属資源の総称です。

2026年現在、これまでのリチウムイオン電池(LIB)に加え、全固体電池リン酸鉄リチウム(LFP)電池、さらには資源循環(リサイクル)への関心が高まっており、関連銘柄の顔ぶれも進化しています。

以下に、主要なメタル別の役割と、2026年時点での注目銘柄をまとめました。


1. 主要なバッテリーメタルと役割

電池の性能(走行距離、安全性、コスト)は、これらのメタルの配合によって決まります。

メタル名主な役割特徴とトレンド
リチウムイオンの移動ほぼ全ての蓄電池の主役。LFP電池の普及で需要が堅調。
ニッケル高容量化三元系(NCM)電池に必須。走行距離を伸ばす鍵。
コバルト安定性向上高価かつ供給リスクがあるため、使用量を減らす動き。
集電体導電性が高く、電池の内部配線や箔に使用。
グラファイト負極材蓄電能力を左右する。中国の輸出規制などの影響を受けやすい。

2. カテゴリ別・注目銘柄(日本株)

① 資源開発・精錬(川上)

鉱山権益の保有や、原材料の純度を高める加工を行う企業です。

  • 住友金属鉱山 (5713):ニッケル・コバルト精錬の国内トップ。テスラ向け電池材料の主要供給元。
  • 三井物産 (8031) / 三菱商事 (8058):リチウムや銅の海外鉱山権益を多数保有。
  • 日本化学産業 (4027):2026年4月に福島県で先進的な金属リサイクルプラントの稼働を予定しており、資源確保で注目。

② 正極材・負極材(中流)

メタルの加工品(部材)を製造するメーカーです。

  • 田中化学研究所 (4080):正極材の専業大手。住友化学グループの技術力が強み。
  • 戸田工業 (4100):LFP(リン酸鉄リチウム)電池向け材料に注力。
  • レゾナック・ホールディングス (4004):負極材(人造黒鉛)で世界シェア上位。
  • TDK (6762):小型バッテリーの技術をEV用や全固体電池へ展開中。

③ 全固体電池・次世代(2026年以降の主役)

液体を使わず安全性を高めた「次世代の本命」に関連する企業です。

  • 出光興産 (5019):硫化物系固体電解質の量産で世界をリード。
  • 三井金属 (5706):全固体電池向け電解質の量産体制を構築。
  • トヨタ自動車 (7203):全固体電池の実用化時期(2026〜28年)に向けた開発の軸。

④ バッテリーリサイクル(都市鉱山)

資源の自給自足が課題となる中、リサイクル技術は不可欠です。

  • DOWAホールディングス (5542):使用済み電池からのメタル回収技術に定評。
  • JX金属(ENEOS HD [5020] 傘下):電池のクローズドループ(再資源化)を推進。

3. 投資にあたっての注目ポイント

  1. LFP電池の台頭:安価なリン酸鉄(LFP)電池が世界的にシェアを伸ばしており、コバルトやニッケルを使わない動きが、関連銘柄の業績に影響しています。
  2. 経済安全保障:中国による特定鉱物(黒鉛など)の輸出管理に対し、サプライチェーンを日本国内や同盟国へ移す「デリスキング」関連銘柄が注目されています。
  3. 市況変動:バッテリーメタルの価格は変動が激しいため、資源価格の上下が直接業績に響く「資源株」か、加工賃で稼ぐ「材料メーカー」かを区別する必要があります。

[!IMPORTANT]

2026年は多くの全固体電池パイロットラインが稼働する「社会実装の準備期」にあたります。短期的な価格変動だけでなく、中長期的な技術力(特許など)に注目するのが有効です。


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