ナノインプリント製造装置

🔬 ナノインプリント製造装置の概要と仕組み

ナノインプリント技術とは、ナノメートル(10億分の1メートル)レベルの微細なパターンを基板に転写する製造技術です。原理は非常にシンプルで、ハンコやスタンプのように型(モールド/金型)を押し付けてパターンを形成します。

📌 仕組みのポイント

  1. 樹脂の塗布: 基板(シリコン、ガラス、樹脂など)の上に、光で硬化する樹脂(レジスト)を塗布します。
  2. モールド(型)の押し付け: 微細なパターンが刻まれたモールド(金型)を、塗布された樹脂に直接押し付けます。
  3. パターンの転写・硬化:
    • 光(UV)方式: モールドを押し付けた状態で**紫外線(UV光)**を照射し、樹脂を瞬時に硬化させてパターンを転写します。現在の半導体加工では主流の方式です。
    • 加熱方式: モールドを高温に加熱して押し付け、冷却して樹脂を硬化させます。
  4. 離型とエッチング: 樹脂が硬化したらモールドを離し、残った樹脂やエッチング(削る)プロセスを経て、基板上に目的の回路パターンなどを形成します。

🌟 特徴・メリット

  • シンプルかつ安価: 従来の半導体露光技術(リソグラフィー)に比べ、工程がシンプルで安価に微細加工が可能です。
  • 高解像度: 原理的にリソグラフィー同等以上の高精度な解像度が狙えます。
  • 幅広い用途: 光学系デバイス(AR/MRグラス用の回折光学素子、レンズ)、バイオチップ、集積回路(半導体)など、様々な分野で応用が期待されています。

📈 ナノインプリント関連銘柄

ナノインプリント技術は、特に次世代の光学デバイス半導体分野での活用が進んでおり、装置メーカーや関連技術を持つ企業が注目されます。

🏭 主要装置・技術関連企業

銘柄関連する事業内容
キヤノン (7751)ナノインプリントリソグラフィ(NIL)装置の開発・提供に注力しており、半導体製造への応用が期待されています。
東京エレクトロン (8035)半導体製造装置の世界大手。ナノインプリントの前工程(塗布・現像、エッチングなど)装置に関わる可能性があります。
レーザーテック (6920)EUV露光用マスクブランクス欠陥検査装置が主力ですが、ナノインプリント技術にも関連する可能性が指摘されています。
DNP 大日本印刷 (7912)ナノインプリント用のモールド(型)などの開発・製造を行っています。

🔍 その他関連技術・材料企業

  • 富士フイルム (4543):ナノインプリント関連技術の特許を有しています。
  • SCIVAX株式会社(非上場):ナノインプリント技術の専門企業で、装置や受託製造を手掛けています。
  • 東京応化工業 (4188):半導体用フォトレジスト(感光材)メーカーであり、ナノインプリント用樹脂(レジスト)も関連製品として重要です。

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