ドナルド・トランプ大統領の第2次政権(2025年1月20日就任)は、1年を迎えました。
この1年は、まさに「情報の洪水(Flood the zone)」と形容されるほど、1期目を上回るスピードと規模で矢継ぎ早に政策が実行された激動の365日でした。主要なトピックを振り返ります。
1. 経済・通商:関税と減税の二段構え
「アメリカ・ファースト」を掲げた経済政策が、市場と市民生活の両面に大きな影響を与えました。
- 「リベレーション・デイ(解放の日)」関税: 4月に発動された大規模な追加関税措置により、カスタム収入は2,970億ドルに達しました。一方で、原材料価格の上昇が製造業(7.2万人の雇用減)や家計の負担増を招いたとの指摘もあります。
- トランプ税制の恒久化: 2025年末に期限を迎える個人所得減税の延長や、法人税のさらなる引き下げに着手し、ビジネス環境の改善を図りました。
- 株価とインフレ: 年初は政策への不透明感から株価が乱高下しましたが、規制緩和への期待から、一部のセクターでは堅調な動きも見られました。
2. 行政改革:DOGE(政府効率化省)の衝撃
イーロン・マスク氏とヴィヴェク・ラマスワミ氏が率いるDOGE(Department of Government Efficiency)が、ワシントンの既得権益層(ディープステート)にメスを入れました。
- 大規模な予算・人員削減: 厚生省(HHS)の契約解除や、国立衛生研究所(NIH)の経費削減など、連邦政府の無駄を省くための解雇と予算カットを強行しました。
- 大統領令の乱発: 1年目で225本を超える大統領令に署名。これは第1次政権の4年間分を上回る異例のペースです。
3. 社会・移民:史上最大の国外退去作戦
選挙公約の柱であった移民政策は、最も目に見える形で実行されました。
- 強制送還の強化: 推定62万人以上の強制送還と、190万人規模の自発的帰国を実現したと発表されています。南西国境での拘束者数は前年比96%減と劇的に減少しました。
- 出生地主義への挑戦: 就任初日に、不法移民の子供への自動的な市民権付与を制限する大統領令に署名し、法的な議論を巻き起こしました。
4. 外交・安保:同盟関係の再構築と停戦模索
「力による平和」を掲げ、バイデン政権までの国際協調路線を180度転換しました。
- 国際機関からの離脱: 就任早々に世界保健機関(WHO)からの離脱を再び表明。
- ウクライナ・中東問題: 早期停戦を掲げ、軍事支援の条件見直しや、当事国への直接交渉を強めました。
- 対中戦略: 関税を「魔法の杖(交渉材料)」として使い、フェンタニル流入阻止などの条件と引き換えに関税を一部調整する「ディール」外交を展開しました。
総括
トランプ大統領の1年目は、支持者にとっては「公約を確実に実行する強いリーダーシップ」と映り、反対派にとっては「民主主義の根幹や経済の安定を揺るがす混乱」と映る、極めて二極化した評価となっています。
2年目は、これらの政策が実体経済(特に物価や雇用)にどう定着するか、そして2026年の中間選挙に向けて党内・議会との連携をどう維持できるかが焦点となります。
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