アルゴンフロライド(Argon Fluoride, ArF)

アルゴンフロライド(Argon Fluoride, ArF)は、希ガスであるアルゴンと、反応性の高いフッ素を組み合わせた化合物(エキシマ)のことです。

一般的には、半導体製造や眼科手術に欠かせない「ArFエキシマレーザー」の光源として非常によく知られています。

その特徴や主な用途について、分かりやすく整理して解説します。


1. ArFエキシマレーザーとは?

通常、アルゴンなどの希ガスは他の元素と結合しませんが、強いエネルギーを加えると一時的にフッ素と結合して「励起錯体(エキシマ)」を作ります。これが元の状態に戻ろうとする時に放出する光を利用するのがエキシマレーザーです。

  • 波長: 193nm(ナノメートル)
  • 光の種類: 深紫外線(DUV: Deep Ultraviolet)
  • 特徴: 非常に波長が短いため、極めて微細な加工が可能です。

2. 主な用途

半導体の露光装置(リソグラフィ)

現代のスマートフォンやパソコンに搭載されている高性能なチップを作るために不可欠です。

  • ArFドライ露光: 空気を介して回路を焼き付けます。
  • ArF液浸露光: レンズとシリコンウエハの間に「水」を満たし、屈折率を利用してさらに微細な回路(45nm〜7nm世代など)を形成します。

医療分野(レーシック手術)

眼科で行われる視力矯正手術「LASIK(レーシック)」に使用されます。

  • ArFレーザーはエネルギーが高いため、熱をほとんど発生させずに角膜の組織を分子レベルで切断(蒸散)できます。これにより、周囲の組織を傷めずに精密な矯正が可能です。

3. なぜ「アルゴンフロライド」が重要なのか

技術の進化において、「より短く、より鋭い光」が求められてきたからです。

レーザーの種類波長主な世代・用途
KrF (クリプトンフロライド)248nm少し前の世代の半導体
ArF (アルゴンフロライド)193nm現在の先端半導体の主力
EUV (極端紫外線)13.5nm最先端(3nmなど)の超微細加工

補足:取り扱いの難しさ

アルゴンフロライドレーザーに使用される「フッ素」は非常に腐食性が強く毒性もあるため、ガス供給システムには高い気密性と耐食性が求められます。

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