2026年3月初旬現在、イランとアメリカ(およびイスラエル)の軍事衝突を受け、原油市場は歴史的な暴騰局面に突入しています。
週明けの市場では、世界的な指標である北海ブレント原油先物が一時10%以上急騰し、1バレル=80ドル台を突破。専門家の間では、事態が長期化すれば100ドル、あるいは最悪のシナリオでは140ドルを超えるとの予測も出ています。
価格高騰の主な要因と、今後のリスクを整理します。
1. 原油高騰の3大要因
現在、価格を押し上げているのは主に以下の3点です。
- ホルムズ海峡の封鎖懸念: 世界の石油輸送の約20%が通過する「エネルギーの生命線」であるホルムズ海峡において、イランによる船舶への警告や、大手海運会社・石油メジャーによる航行見合わせが相次いでいます。ここが完全に封鎖されれば、日量1,000万バレル規模の供給が途絶する計算になります。
- イラン国内の石油インフラへの被害: 米イスラエル連合軍の攻撃対象に、イランの石油生産・精製施設が含まれているとの報道があり、供給能力そのものの低下が懸念されています。
- 地政学リスクプレミアムの上乗せ: 軍事衝突の規模が周辺の産油国(サウジアラビアやUAEなど)に波及する「中東大戦」への懸念から、先物市場でリスクを回避するための買いが殺到しています。
2. 予測される価格シナリオ
市場関係者や経済機関(Rystad Energy, Oxford Economics等)の予測は以下の通りです。
| シナリオ | 予測価格(ブレント原油) | 状況の目安 |
| 現状維持・一時的衝突 | 80ドル 〜 90ドル | 衝突が限定的で、航行の安全が早期に確保される場合。 |
| ホルムズ海峡の長期封鎖 | 100ドル超 | 輸送ルートが遮断され、代替ルート(サウジアラビアのパイプライン等)でも補いきれない場合。 |
| 地域全体への戦火拡大 | 140ドル超 | 周辺国の石油施設が攻撃を受け、中東全体の供給がストップする最悪の事態。 |
3. 日本への影響
日本は原油の約9割を中東に依存しているため、影響は甚大です。
- ガソリン価格の上昇: すでに国内のガソリン価格は上昇傾向にあり、政府による補助金の動向が注目されています。
- 電気・ガス料金への波及: 原油高は数ヶ月のタイムラグを経て、火力発電の燃料費調整制度を通じて光熱費に反映されます。
- 物価全体の押し上げ: 輸送コストや製造コストの上昇により、食品や日用品のさらなる値上げが懸念されます。
今後の動き
現在は「週明けの市場がどこまで跳ね上がるか」に全神経が注がれている状態です。OPECプラスが追加増産を決定するか、あるいはアメリカが戦略石油備蓄(SPR)を放出するかが、短期間での沈静化に向けた鍵となります。
日経平均は5万円後、波乱の展開へ。
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