ここ数年、日本のゴルフ会員権の価格は上昇傾向にあります。特に、2020年の新型コロナウイルス感染拡大以降、この傾向が顕著になりました。
ゴルフ会員権が高騰している主な理由
「3密」を回避できるスポーツとしての再評価
コロナ禍において、屋外で楽しめるゴルフは感染リスクが少ないスポーツとして注目され、プレーヤーが増加しました。
来場者数の増加に伴い、優先的に予約できる会員権の需要が高まり、価格が上昇しました。
経済的な要因
金融緩和政策や円安の影響で、企業や個人の富裕層に「お金余り」の状況が見られました。
行き場を失った資金の一部が、資産運用や接待目的でゴルフ会員権の購入に向かいました。
株価とゴルフ会員権の相場には連動性があるとも言われており、好調な株価が会員権相場を押し上げる一因となっています。
需給バランスの変化
需要の増加: 若年層や女性ゴルファーの増加、SNSでのゴルフブームなどが、新規のゴルフ会員権需要を生み出しています。
供給の減少: 新規に開業するゴルフ場は少なく、既存のゴルフ場も会員数を制限する傾向にあります。これにより、希少性が高まり、価格が押し上げられています。
地域による差
特に、都心からのアクセスが良いゴルフ場の会員権に買いが集中する傾向にあります。
一方で、地方のゴルフ場では、需要が低迷し、価格が上がらないケースも見られます。
今後の展望
コロナ禍の特需が落ち着いたことで、ゴルフ会員権市場全体は一旦落ち着きを見せているという見方もあります。
しかし、東京近郊など一部の人気コースでは依然として「買い一色」の状況が続いており、高値での取引が続いています。
ゴルフ場によっては、物価高などを背景に年会費や名義書換料を引き上げる動きも見られます。これにより、売り圧力が増す可能性も指摘されています。
このように、ゴルフ会員権の価格は経済状況やゴルフ場の経営状況、プレーヤー層の変化など、さまざまな要因によって変動しています。
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