E2E(End-to-End)自動運転とは、カメラやLiDARなどのセンサー入力から、アクセル・ブレーキ・ハンドル操作といった制御出力までを単一の巨大なAI(深層学習モデル)で一貫して処理する自動運転アプローチです。
従来型(モジュール型)と比べ、開発効率や複雑な状況判断能力が飛躍的に向上することから、今後の自動運転の標準になると見られています。
1. 従来型自動運転とE2Eの違い
- 従来型(モジュール分離型)
- 「認知(車線や歩行者の検知)」→「判断(進行ルートの決定)」→「制御(ハンドル・ブレーキ)」を個別のプログラムに分割して接続。
- 課題: 各モジュール間のデータ連携でロス(情報ドロップや遅延)が生じやすく、人間が手作業でルール(例外処理)を書き書き足す限界(ルールの破綻)が生じる。
- E2E(End-to-End)型
- センサー画像をAIに入力すると、直接「次にどう動くべきか」の制御命令を出力。
- 強み: 人間の脳に近い直感的な判断が可能になり、複雑な街中や不規則な工事現場などでの追従・回避性能が大幅に向上。モデルの更新も大量の走行データの学習で一元的に行える。
2. E2E自動運転の主要関連銘柄
E2E化に伴い、「高度なアルゴリズム/OS」「膨大な学習用半導体・データ処理」「高画質カメラ・センサー」「遠隔監視・通信インフラ」の需要が急速に高まっています。
① AI・アルゴリズム / OS(頭脳領域)
- PKSHA Technology(3993)
- 骨太の画像認識・機械学習アルゴリズムに強み。モビリティ向けAIアルゴリズム開発で先行。
- ティアフォー(593A)
- オープンソースの自動運転OS「Autoware」を主導するキープレイヤー。E2E AIモデルを取り入れた次世代自動運転プラットフォームの開発を牽引。
- Kudan(4425)
- 空間認識(SLAM)技術に特化。自己位置推定と環境地図作成を高速化し、E2E AIの視覚補正として機能。
② 車載半導体・システム(演算領域)
- ソシオネクスト(6526)
- 自動運転やADAS(先進運転支援システム)向けの最先端カスタムSoC(特定用途向け半導体)を開発。E2Eモデルを車載器側(エッジ)で高速推論するための車載チップ需要で存在感。
- ルネサス エレクトロニクス(6723)
- 車載用半導体の大手。次世代E2Eアーキテクチャに対応した高機能マイコン・SoCを供給。
③ センシング・カメラ(入力領域)
- ソニーグループ(6758)
- 車載用CMOSイメージセンサーで世界屈指のシェア。E2E AIに正確な視覚情報を送るための高ダイナミックレンジ(HDR)センサーなどを展開。
- 小糸製作所(7276)
- ヘッドランプ等にLiDARや各種センサーを内蔵した「スマートセンサーランプ」を展開。
④ 完成車・サービス実装
- トヨタ自動車(7203)
- ソフトウェア定めた車両(SDV)への移行とともに、AIを軸にした高度自動運転技術の開発を加速。
- ソリトンシステムズ(3040)
- E2E自動運転車でも予期せぬトラブル時に必須となる「超低遅延の遠隔監視・遠隔操作システム」を提供。
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