ノーベル賞 は、スウェーデンの化学者・実業家であるアルフレッド・ノーベルの遺言によって創設された、世界で最も権威ある国際的な賞です。1901年から授与が開始され、毎年「人類に対して最大の貢献をもたらした人物や団体」に贈られています。
概要と創設の経緯
ダイナマイトを発明して巨額の財を成したアルフレッド・ノーベルは、自身の発明が戦争などで利用されたことに苦悩したとされています。彼の死後(1896年)、遺言に従って「国籍を問わず、前年に人類へ貢献した人々」に賞を与えるためのノーベル財団が発足し、ノーベル賞が誕生しました。
毎年10月に受賞者が発表され、ノーベルの命日である12月10日に授賞式が行われます。
6つの部門
ノーベルの遺言に基づく「5分野」に、後から加わった「経済学賞」を合わせた計6部門が存在します。
| 部門 | 対象とされる貢献 | 選考機関 |
| 物理学賞 | 物質の性質、宇宙、量子力学などの重要な発見・発明 | スウェーデン王立科学アカデミー |
| 化学賞 | 新たな物質の発見、生化学や有機化学反応などの改良 | スウェーデン王立科学アカデミー |
| 生理学・医学賞 | 人体の仕組み解明、病気の予防・治療法開発などの功績 | カロリンスカ研究所 |
| 文学賞 | 理想的な方向へ文学を進歩させた優れた著述・作品 | スウェーデン・アカデミー |
| 平和賞 | 国際親善、軍縮、人権擁護や平和活動への貢献 | ノルウェー・ノーベル委員会 |
| 経済学賞 | 経済学の発展に寄与する研究・理論 | スウェーデン王立科学アカデミー |
※ 経済学賞について
正式名称は「アルフレッド・ノーベル記念スウェーデン国立銀行経済学賞」です。1968年にスウェーデン国立銀行の創立300周年を記念して新設されたもので、厳密にはノーベルの遺言による創設ではありません。
選考と運用の特徴
- 厳格な選考プロセス:前年秋から推薦募集を開始し、1年近くかけて選考を行います。
- 定員制限:1つの部門で1年に受賞できるのは最大3人まで(平和賞を除く団体受賞は可能)と決められています。
- 存命者のみが対象:受賞者決定の時点で故人への授与は原則行われません。
- 50年間の非公開:推薦者や選考過程の詳細は、受賞決定から50年間厳重に封印されます。
- 授賞式の開催地:平和賞のみノルウェーのオスロで行われ、それ以外の5部門はスウェーデンのストックホルムで開催されます。
主な日本の受賞実績
日本国籍の保持者および日本出身者(外国籍含む)を合わせると、これまでに29名および1団体が受賞しています。
- 日本人初の受賞:湯川秀樹(1949年・物理学賞/中間子の存在予言)
- 文学賞:川端康成(1968年)、大江健三郎(1994年)、カズオ・イシグロ(2017年・英国籍)
- 平和賞:佐藤栄作(1974年)、日本原水爆被害者団体協議会(2024年・日本被団協)
- 近年話題となった技術分野:
- 吉野彰(2019年・化学賞/リチウムイオン電池の開発)
- 本庶佑(2018年・生理学・医学賞/がん免疫療法の開発)
- 大隅良典(2016年・生理学・医学賞/オートファジーの仕組み解明)



