宇樹科技(Unitree Robotics / ユニツリー・ロボティクス)は、中国・杭州を拠点とする四足歩行および人型(ヒューマノイド)ロボットの開発・製造企業です。
直近の動きとして、2026年8月19日に上海証券取引所のハイテク新興企業向け市場「科創板(STAR Market)」への上場を果たしました。
1. 2026年8月19日 上場(IPO)のポイント
中国本土市場において「人型ロボット第一株(人型ロボット専業として初の上場企業)」として大きな話題を呼び、記録的な上場デビューとなりました。
- 上場市場・コード: 上海証券取引所 科創板(コード: 688836.SS)
- 公募価格: 150.80元
- 初日の値動き:
- 寄り付きで公募価格を629%上回り、最高値1,100元まで急騰。
- その後は利益確定売りを押されつつも、初日終値は845元(+460.34%)で引けました。
- 終値ベースの時価総額は約3,418億元(約7兆円規模)に達し、同日のハイテク株全体の調整局面の中で圧倒的な売買代金を記録しました。
- 資金調達の背景: 調達額は約61億元(約9億ドル)。フィジカルAI(Embodied AI / 具身知能)モデルの強化、人型ロボット(G1やH1など)の量産体制拡張、および研究開発費に充てられます。
2. ユニツリーの強みと特徴
- 量産・コスト競争力: 高性能な減速機やモーターなどの主要コンポーネントを内製化することで圧倒的な低価格を実現。四足歩行(Go2、B2)やヒューマノイド(G1、H1)の出荷数を急速に伸ばしています。
- フィジカルAI領域のリード: 単なるハードウェアメーカーにとどまらず、生成AIモデルを実世界の物理運動へ統合する「フィジカルAI」の代表格として評価されています。
3. ユニツリーの関連銘柄・サクセス銘柄
今回のIPOに伴い、資本関係のある株主企業、国内サプライチェーン、および競合銘柄に市場の注目が集まっています。
① 直接出資・資本提携(大株主・出資企業)
IPOの成功により大きな評価益・含み益を得たとされる主な出資・提携企業です。
- 美団(Meituan / 3690.HK)
- 傘下ファンドを通じて約9.65%の株式を保有する筆頭級の大株主。デリバリー用自動化技術や物流連携でのシナジーも期待される。
- テンセント(Tencent / 0700.HK)
- 早期ラウンドから出資に参加する主要VC・株主の一角。
- アリババ・グループ(Alibaba / 0988.HK)
- 関連投資ファンドを通じて資本参画。
- シャオミ(Xiaomi / 1810.HK)
- 初期成長フェーズから投資を行っていた重要パートナー。
② 日本国内の関連・恩恵銘柄(代理店・精密部品)
ユニツリーをはじめとするヒューマノイドの量産拡大(物理AIの社会実装)に伴い、波及効果が期待される日本株です。
- ハーモニック・ドライブ・システムズ(6324.T)
- 関節部に使用される「精密減速機」の世界的大手。中国をはじめとするグローバルなヒューマノイド量産化の波で最注目される銘柄。
- ニデック(6594.T)
- ロボット用小型高出力モーターや駆動モジュールを供給する世界的メーカー。
- TechShare(未上場)
- 日本国内におけるユニツリー製品(Go2、G1等)の正規総代理店。国内の研究機関や製造現場への導入支援を担う。
③ 中国本土・海外のサプライチェーンおよび競合銘柄
- 緑的諧波(Harmonic Drive Green / 688017.SS – 上海科創板)
- 中国本土の精密減速機最大手。ユニツリーを含む中国国内ヒューマノイド・サプライチェーンの本命。
- UBTech Robotics(優必選 / 9880.HK)
- 香港市場に上場している中国の人型ロボット大手。ユニツリーの上場成功に伴い、セクター全体のバリュエーション再評価(連れ高)の対象となっています。
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