CoPoS(Chip-on-Panel-on-Substrate)は、TSMCが開発を本格化させている次世代の「先端パッケージング(後工程)」技術です。
現在のAIブーム(NVIDIAのBlackwellなど)を支えているのは「CoWoS(Chip-on-Wafer-on-Substrate)」という技術ですが、これは円形のシリコンウェハーを土台にチップを載せるため、四角い大型チップを作ろうとすると端の部分の無駄(面積ロス)が大きくなります。
これを解決するために、最初から「巨大な四角いパネル」を土台にし、超大型のAIチップを効率よく、かつ低コストで大量生産しようとするのがCoPoS(化円為方:円から四角への革命)です。
2026年現在、TSMCがパイロットラインの設立に動き出しており、2028年末〜2029年の量産化に向けて、サプライチェーンの再構築が始まっています。以下に、主要な注目・関連銘柄をまとめました。
CoPoS(パネルレベルパッケージ)の主要関連銘柄
CoPoSの最大の特徴は、従来のシリコンに代わり「ガラス基板(ガラスコア基板:GCS)」や大型パネルのハンドリング技術が必須になる点です。そのため、従来の半導体部材メーカーだけでなく、FPD(フラットパネルディスプレイ)技術を持つ企業にも光が当たっています。
1. 先端パッケージ基板(本命)
- イビデン【4062】 TSMCのCoPoSアーキテクチャ(ガラスとABFフィルムを挟み込む3層複合構造など)において、台湾のパネル大手・群創光電(イノラックス)と共に共同開発・検証を進めている最有力候補です。Intelのガラス基板シフトでも本命視されていましたが、TSMCのCoPoSルートでも中核サプライヤーとしての地位が期待されています。
- 新光電気工業【6967】 高性能パッケージ基板(フリップチップタイプ)の大手。親会社の変更や設備投資の強化を経て、次世代パッケージのパネル対応・ガラス対応においてイビデンを追随する重要プレイヤーです。
2. ガラス材料・ガラス基板製造
ガラスコア基板は、大型化に伴うチップの「反り(Warpage)」を防ぎ、電気特性を高めるCoPoSの「必需品」とされています。
- AGC【5201】 / 日本電気硝子【5214】 半導体用ガラス高密度配線基板において世界トップクラスの技術を誇ります。CoPoSで求められる超平坦かつ微細な加工に耐えるガラスの供給元として、アセットの価値が非常に高まっています。
- TOTO【5332】 半導体製造装置向けの超精密セラミックス部材などを手がけますが、ガラス基板やパネルレベルの後工程で求められる「静電チャック」や超平坦な搬送・固定アセットの隠れた実力派です。
3. 微細加工・検査装置(TGV技術など)
ガラス基板を実用化するには、ガラスに超微細な穴を開けて電気を通す「TGV(Through Glass Via:ガラス貫通ビア)」技術や、巨大な四角いパネルを一括で処理する露光・検査技術が不可欠です。
- レーザーテック【6920】 / アドバンテスト【6857】 ウエハーレベルからパネルレベル(大面積)への移行に伴い、微小な亀裂(クラック)や反り、配線不良を検出する検査・計測の難易度は跳ね上がります。特に大面積を一括検査する次世代テスターや検査光学系の需要が見込まれます。
- ウシオ電機【6925】 最先端パッケージング用の「パネルレベルパッケージ(PLP)対応・投影露光装置」で極めて高いシェアを持っています。「四角く広い面積」に一括で微細回路を焼き付ける技術は、まさに同社の独壇場に近い領域です。
- 芝浦メカトロニクス【6590】 FPD(フラットパネル)の洗浄・エッチング装置で培った大型ガラス基板のハンドリング技術を半導体後工程へ応用。パネルレベルパッケージ向けのボンディング装置(チップ接合)などで実績があります。
4. 高機能材料
- 味の素【2802】 CoPoSでもパッケージ内の絶縁層として「ABF(味の素ビルドアップフィルム)」は必須とされています。ガラス基板とABFを組み合わせた新しい複合構造の検証が進んでおり、素材としての支配力は揺らぎません。
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