MLCC関連銘柄

MLCC(積層セラミックコンデンサ)は、AIデータセンターの急拡大、高性能GPU・サーバーの増設、さらにEV化や自動運転の流れにおいて極めて重要度が増しているコア部品です。日本企業が世界市場で圧倒的なシェアと技術的優位性を持っているテーマでもあります。

MLCC市場における主要銘柄を、「本体メーカー(大手・中堅)」と、製造に不可欠な「原材料・部素材・装置メーカー」の2つの切り口で整理しました。

1. MLCC製造メーカー(完成品)

世界シェアの多くを国内大手が握っており、高付加価値な「小型・大容量化」や「耐熱・車載向け」の技術で他国をリードしています。

  • 村田製作所(6981)
    • 世界シェア約40%(車載向けでは約50%)を誇る絶対的トップ。 原料のセラミック技術から一貫生産できる強みがあります。NVIDIA等の次世代GPU向けに、製造難易度の高い最先端の小型・大容量MLCCの引き合いが猛烈に強く、AIサーバー向け電源モジュールの量産も強化しています。
  • 太陽誘電(6976)
    • 村田製作所に次ぐMLCC世界大手。特にスマートフォン向けや、AIサーバー・情報機器向けの基板内蔵型など、先端領域の小型・大容量化に強み。世界で初めて特定のサイズで超大容量を実現するなど技術力に定評があります。
  • TDK(6762)
    • 磁性材料(フェライト)を祖業とする電子部品大手。MLCCでも大手の一角であり、電気を蓄える性能を従来比で大幅に高めた製品の量産など、実装面積を半減させる高付加価値品をAIサーバー向け等に投入しています。
  • 京セラ(6971)
    • ファインセラミック技術をベースにMLCCを展開。1005サイズなどで業界最高水準の大容量化・高耐熱化に成功しており、AIサーバーなどの過酷な動作温度環境下で信頼性の高い製品を供給しています。
  • MARUWA(5344)
    • セラミック基板の世界的企業。高周波・高熱対策に特化した特殊なMLCCや回路部品を手掛けており、データセンターの液浸冷却や次世代通信インフラ(6G等)の隠れた高収益・実力派銘柄です。

2. 原材料・部素材・周辺関連(HALO / ヘビーアセット)

MLCCの性能向上(薄層化・多層化)には、原材料である「チタン酸バリウム」や「内部電極用金属粉末」の微細化が絶対条件です。実物資産(ヘビーアセット)と高い参入障壁を持つ、非常に強いサプライチェーン銘柄です。

  • 堺化学工業(4978) / 日本化学工業(4092)
    • MLCCの主原料である「チタン酸バリウム」の大手メーカー。MLCCの需要拡大がそのまま原材料の押し上げに直結するため、市場の盛り上がりとともに一斉に人気化しやすい特性を持ちます。
  • ノリタケカンパニーリミテド(5331)
    • 子会社の共立マテリアルが、MLCCの粉体材料(微粒子チタン酸バリウムなど)を製造。高度なセラミックス調合技術を持っています。
  • 住友金属鉱山(5713) / 同和ホールディングス(5714)
    • MLCCの内部電極に使用される「ニッケル超微粉(ペースト)」などの金属材料を供給。コンデンサの多層化(1,000層以上積み重ねる)が進むほど、これらレアメタル・微粉末材料の消費量が増加します。
  • 日本ガイシ(5333)
    • MLCCを製造する際、セラミックを高温で焼き固める「焼成工程」が必要です。その炉に使用される耐火物(セッター)などで高いシェアを持っています。

💡 足元の物色動向とポイント

直近の相場でも、「AIデータセンターの急速な拡大に伴う、膨大なMLCC需要」を見込んだ買いが周辺株まで波及しています。 ソフトウェアやSaaS系と異なり、MLCCとその原材料は「物理的なインフラと高度な生産設備がなければ作れない(代替が極めて困難な)」重厚長大型ハイテクテーマです。

完成品メーカーの業績だけでなく、供給不足が意識された際には、原材料(堺化学や日本化学など)の上昇力にも目を見張るものがあります。

※コンデンサ全体としては、MLCC以外にもAIサーバーの電源ユニット周辺で需要が爆発している「アルミ電解コンデンサ」の大手である日本ケミコン(6997)ニチコン(6996)も、冷却・大電流対策のテーマとして併せてウォッチされることが多いです。

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