川重開発「艦載型高出力レーザー装置」

川崎重工業が開発している「艦載型高出力レーザー装置」は、急速に普及するドローンの脅威に対抗するための革新的な防衛装備です。

これまで同社が陸上自衛隊向けに開発してきた100kW級の高出力レーザー技術をベースに、海上自衛隊の艦艇に搭載できるよう最適化が進められています。


主な特徴とメカニズム

  • 100kWの圧倒的パワー: 10kWのファイバーレーザーユニットを10本束ねることで、100kWという高出力を実現しています。これにより、ドローンだけでなく迫撃砲弾をも熱で焼き切ることが可能です。
  • 低コストな迎撃: ミサイル1発が数千万円から数億円するのに対し、レーザーは「1発(1照射)」あたりのコストが電気代のみと極めて安価です。弾数制限もなく、電力がある限り連続して使用できるのが最大のメリットです。
  • 高精度な追尾システム: 赤外線カメラとレーザーレンジファインダーを組み合わせ、揺れる船の上からでも高速で移動するターゲットを正確に捉え続けます。

現在の開発状況(2026年時点)

川崎重工は、防衛装備庁(ATLA)との協力のもと、以下のフェーズに移行しています。

  1. 試験艦「あすか」への搭載: 2026年より、海上自衛隊の試験艦「あすか」に試作機を搭載し、実際の洋上環境での実証試験が開始されます。潮風、湿度、船体の揺れといった過酷な環境下での運用能力を検証するのが狙いです。
  2. 次世代艦艇への搭載構想: 将来的な「イージス・システム搭載艦(ASEV)」や、次世代の汎用護衛艦(DDG-X)などへの実戦配備が期待されており、2030年代以降の本格運用を目指しています。
  3. スウォーム攻撃への対応: 安価なドローンが一度に大量に押し寄せる「スウォーム攻撃」に対し、既存の対空火器(CIWSなど)を補完する新たな近接防御手段として位置づけられています。

技術的課題

洋上での運用には、大気による散乱や反射の影響、さらには巨大な電力を供給するための艦内エネルギー管理システムの構築が不可欠です。川崎重工は、大型の光学レンズや機敏に動く旋回塔(タレット)の技術を駆使して、これらの課題解決に挑んでいます。

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