2025年株式相場を振り返る

2025年も残すところあとわずかとなりました。今年の日経平均株価は、歴史的な節目を次々と塗り替える「躍進の年」となりました。


2025年株式相場の総括:日経平均5万円の大台突破と史上最高値

2025年の日本市場は、前年からの株主還元強化やデフレ脱却への期待を引き継ぎ、極めて力強い展開となりました。

  • 史上最高値の更新: 11月には日経平均株価が52,636円という驚異的な最高値を記録。年初の4万円前後から大きく水準を切り上げ、ついに「5万円時代」へと突入しました。
  • 相場の原動力: 米国の利下げ期待や生成AI需要の継続、さらには「南鳥島沖のレアアース開発」といった新たな国策テーマが市場の熱狂を後押ししました。
  • 投資主体の変化: 新NISAによる個人マネーの流入に加え、コーポレートガバナンス改革を評価した海外投資家による継続的な買いが、相場の下支えとなりました。
  • 変動の局面: 4月には「トランプ関税ショック」による一時的な急落も見られましたが、外国人投資家による継続的な買い(4月から17週連続買い越しなど)が下支えし、夏以降に再び最高値を更新する展開となりました。

騰落銘柄の要約と分析

記録的な上昇相場の中でも、明暗ははっきりと分かれました。

1. 市場を牽引した「値上がり銘柄」

上昇率上位には、半導体、医療、国策(エネルギー)、AIインフラといった多岐にわたるテーマが並びました。

銘柄名主な上昇要因
キオクシア (285A)NAND型メモリの価格引き上げと、米ウエスタンデジタルとの連携が好感されプライム市場トップの上昇。
メディカル・データ・ビジョン (3902)日本生命による「国内初の上場企業TOB」が発表され、株価が急騰。
住友ファーマ (4506)iPS細胞によるパーキンソン病治療薬の承認申請や、がん治療薬の好調が評価。
三井金属 (5706)AIデータセンター向けの「高性能銅箔」の需要拡大と、マレーシア・台湾での増産計画が寄与。
三井海洋開発 (6269) / 東洋エンジ (6330)南鳥島沖のレアアース試験掘削開始を受け、深海資源開発の技術を持つ両社に買いが集中。

2. 苦境に立たされた「値下がり銘柄」

好況の裏で、不祥事や業績不振に直面した企業は厳しい売りを浴びました。

  • アドバンスクリエイト (8798): 会計処理問題や債務超過、株主優待の休止が重なり、投資家心理が悪化。
  • GENOVA (9341): 期待されていた成長分野ながら、相次ぐ業績予想の下方修正が嫌気されました。

2026年への展望

2025年は、日本株が「グローバル市場の主役」であることを証明した一年でした。最高値圏での推移が続くなか、2026年は**「日銀の利上げ局面での耐久力」「トランプ政権2期目による貿易政策の影響」**が注目されることになりそうです。

日経平均は5万円後、波乱の展開へ。
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