1. マリコンとは?
マリコンとは、マリン・コントラクター (Marine Contractor) の略で、主に海洋土木工事や港湾施設建築を専門とする建設会社(ゼネコンの一種)を指す和製英語です。
項目 | 詳細 |
正式名称 | マリン・コントラクター (Marine Contractor) の略 |
事業内容 | 海洋土木工事が主体で、非常に専門性の高い技術を要します。 |
具体的な工事 | – 浚渫(しゅんせつ):航路確保のために海底の土砂をすくい取る作業 |
– 埋立工事:人工島の造成、空港や工業用地の整備 | |
– 護岸・防波堤工事:港や沿岸部を波浪や高潮から守る構造物の建設 | |
– 海底トンネル・橋梁基礎工事 | |
業界の特徴 | 海洋土木で培った高い技術力とノウハウを活かし、陸上土木や建築、海外事業なども展開している企業が多いです。 |
2. マリコン大手企業(日本)
日本のマリコン業界では、以下の企業が「大手3社(御三家)」や主要企業としてよく挙げられます。これらの企業は、国内外の巨大プロジェクトに参画し、高い技術力を有しています。
企業名 | 証券コード | 特徴(一般的に言われること) |
五洋建設 | 1893 | マリコンの最大手であり、準大手ゼネコンとしても知られます。海外での実績(スエズ運河拡幅工事など)も豊富です。 |
東亜建設工業 | 1885 | 港湾・埋立工事に強み。羽田空港や関西国際空港など大規模空港の埋立工事に実績があります。 |
東洋建設 | 1890 | 「海の東洋」とも呼ばれ、海洋土木の技術力に定評があります。 |
若築建設 | 1888 | 九州地盤で発祥し、浚渫・埋立など港湾工事を得意としています。 |
不動テトラ | 1813 | マリコンと地盤改良技術を持つ企業が合併した経緯があり、護岸工事や消波ブロックなどの技術に強みがあります。 |
3. マリコンの関連株について
マリコン関連株は、主に上記の海洋土木事業を主力とする上場企業を指します。
近年では、海洋土木の技術が活用される以下の分野の成長期待から、注目されることがあります。
成長期待の主なテーマ
- 洋上風力発電
- 大規模な洋上風力発電施設の建設には、風車の基礎となる構造物(着床式・浮体式)を海底に設置するための高度な海洋土木技術(浚渫、海底地盤改良、基礎工事)が不可欠です。
- マリコン各社は、風車設置用の特殊な作業船(SEP船:自己昇降式作業台船)の保有・建造や、浮体式洋上風力発電の技術開発を積極的に進めており、この分野が新たな収益源として期待されています。
- インフラ整備・災害対策
- 老朽化した港湾・漁港施設の改修や、近年増加する自然災害への対応としての海岸保全・防災・減災工事(防波堤、護岸の強化など)の需要が安定的に存在します。
- 海外展開
- 国内で培った技術力を武器に、東南アジアなどインフラ整備需要が高い国での港湾開発や埋立工事などの海外大型プロジェクトに参画しています。
主な関連株(海洋土木関連銘柄)
上記の主要マリコンの銘柄が、そのまま関連株として扱われます。
- 五洋建設 (1893)
- 東亜建設工業 (1885)
- 東洋建設 (1890)
- 若築建設 (1888)
- 不動テトラ (1813)
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